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「自殺・過労死団体定期保険110番」自殺がこんなに多いなんて 弁護士 下川和男(民主法律時報314号・1998年7月)

弁護士 下川 和男

 1998年6月20日(土)午前10時から午後3時30分頃まで、民法協事務所において、110番が行なわれた。今年は1989年大阪で始まった「過労死110番」がちょうど10年目を迎えた。この10年の問に、「過労死」という言葉はすっかり定着してしまった。そして団体定期保険の問題を社会的にアピールし、そして昨年からは過労自殺の問題を提起してきた。
 10年という節目の「110番」で、この10年間のすべてをということで「自殺・過労死・団体定期保険110番」となった。
 10時から電話は鳴り始め、5回線準備した電話機はすぐに通話状態となった。終了時間3時をしばらく延長して約5時間30分担当者は入れ替わり立ち替わり、受話器片手に相談を聞き続けるという状態であった。
 その日の相談件数は、全部で60件(訳の分からない電話を除く)、そのうち過労死・過労自殺死による労災補償相談が47件、働きすぎ予防相談6件、一般労災相談が7件であり、先の47件の内自殺事案が20件であった。
 110番直前に、ニュースで中高年の自殺が増えているという報道があったが、それを実感する自殺の多さである。
 細かい分析、具体的な内容については又後日機会があれば行ないたい。
(民主法律時報314号・1998年7月)

1998/07/01