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大阪過労死問題連絡会結成20周年記念シンポジウム盛大に開かれる 弁護士 岩城 穣(民主法律時報359号・2002年4月)

弁護士 岩城 穣(大阪過労死問題連絡会事務局長)

 去る3月16日、大阪市内の「阪南パラドーム」 で、大阪過労死問題連絡会の結成20周年を記念して、シンポジウムとレセプションが行われました。
 大阪過労死問題連絡会は、1981年7月、「『急性死』等労災認定連絡会」の名称で発足し、パンフレットの発行や労災申請などの活動を地道に行ってきましたが、1988年4月、全国に先駆けて「過労死シンポジウム」と「過労死110番」を実施し、同年6月の「全国過労死110番」、同年10月の過労死弁護団全国連絡会議の結成へとつながっていきました。
 その後、全国に先駆けて企業責任を問う平岡事件(94年11月に完全勝利和解)の闘い、サービス残業、過労自殺、団体定期保険などの新しい問題、更に、過労死家族の会と二人三脚による、過労死をテーマにした劇「突然の明日」の上演運動や「手作りコンサート」、各種シンポジウムなど、常に先駆的かつ実践的な取り組みを続けてきました。最近では、サービス残業をなくし過労死を予防する観点から、市民団体「労働基準オンブズマン」を立ち上げ、活動を開始しています。
 そのような中で迎えたこの日の記念イベントは、約100名の人々が参加し、大変な盛会となりました。

 第1部のシンポジウムには、会場ほぼ一杯の約110名が参加し、田尻俊一郎会長のあいさつ、松丸正弁護士の基調報告の後、過労死問題に30年以上取り組んできた東京の岡村親宜弁護士に「過労死問題の過去・現在・未来」と題して記念講演を行っていただきました。
 続いて、「過労死問題と私」のテーマで、この20年間連絡会と関わりのあった方々からのリレートークを行いました。ご発言いただいたのは、高橋典明弁護士、池田直樹弁護士、平岡チエ子さん、劇団「希求座」の小熊仁志さん、大阪過労死家族の会事務局の池田憲彦さん、関西大学の森岡孝二先生、大阪社会医学研究所所長の東幹生医師、新田笑子さん、寺西笑子さん、西原松子さん、土川慶子さん、下川和男弁護士、大橋恭子弁護士の13名でした。

 第2部の記念レセプションは、約50名が参加し、ピアニストの九鬼嘉子さんの心温まるピアノ演奏、辻村一郎全国安全センター理事長の乾杯のごあいさつの後、参加者からのご挨拶のあどをいただきました。最後に、現在闘っている過労死家族の方々からのあいさつと訴えがあり、共感と支援の拍手が送られました。
 なお、その後、更に約25名の方々で二次会も行われました。

 また、この日に合わせて、連絡会20周年を振り返る記念文集を企画しましたところ、53名の方々からのメッセージをいただき、貴重報告や年表、資料などを合わせて140ページにも及ぶすばらしい文集ができました。
 ご出席、ご協力いただきました皆様方に厚く御礼を申し上げますとともに、今後も大阪過労死問題連絡会に対し、より一層のご指導、ご支援を、よろしくお願い申し上げます。

   (民主法律時報332号・2000年1月)
結成20周年記念シンポジウム

2002/04/01